1台2役の「加湿空気清浄機」が人気 Vol.2
さて、前回の続きです。
加湿空気清浄機の差別化の目玉となっているのが、空気清浄機能の1つである「除菌方式」の違いです。この除菌方式の違いとそれぞれの効果は製品選びの大きなポイントの1つとなっています。
現在、除菌方式は、従来の「ウイルスを捕って除菌する」ものと、ここ数年で新しく登場した「浮遊するウイルスを空中で除菌する」という2つに大別することができ、特に後者の「空中除菌」は、風邪の予防だけでなく、新型インフルエンザの流行が気になる今、注目を集めている機能の1つ。
●「捕って除菌」
吸い込んだ空気の汚れやウイルスを本体内部に取り込んで、フィルターなどで分解・除去。きれいになった空気を部屋に放出するという方式。現在、ダイキンや三菱電機などがこの方式を採用しています。この方式の場合、いかに空気を効率よく吸い込めるかがポイントとなり、主に風量が重要視されます。また、フィルターの性能などが差別化のポイントとなります。
●「空中で除菌」
「空中で除菌」とは、本体で清浄したキレイな空気を放出する時に、ウイルスを無力化させたり菌の繁殖を抑制できる「イオン」をいっしょに放出するという仕組みの除菌方式です。室内に浮遊するウイルスや菌、アレル物質に攻撃を仕かけることができるので”空中除菌””放出除菌”などともいわれており、シャープの「プラズマクラスター」やパナソニックの「ナノイー」、三洋電機の「ウイルスォッシャー」などが代表格です。
除菌のメカニズムや考え方はメーカーによって違いはありますが、放出されたイオンが浮遊ウイルスや菌の抑制に有効なだけでなく、カーテンやソファ、布団などの繊維にも浸透し除菌できるということから、ここ最近特に注目を集めています。
最後に、空気清浄機に搭載されたどんなに優れた先進技術も、抑制する能力はありますが、予防を100%保証するものではありません。買う方は”過信”せず、売る方は”誇張”に陥らず、じっくり落ち着いて品定めしたいものです。