歯ぎしり・食いしばりが引き起こすトラブルって?詳しく解説します!
こんにちは!
大阪府羽曳野市 医療法人えみは会 加藤歯科医院
理事長 加藤直之です。
前回の記事で、歯ぎしり・食いしばりがどのようなものなのかをご説明しました。(まだ読んでいない方はぜひ「無意識にしていませんか?歯ぎしり・食いしばりについて解説します! – 大阪羽曳野市の加藤歯科 (katou-dent.com)」からお読みください!
概要だけでも「なんとなく良くないことが引き起こされるのは分かった」という方も多いのではないでしょうか。
今回はより詳しく、歯ぎしり・食いしばりが引き起こす具体的なデメリットやトラブルについてお話していきます。
歯ぎしり・食いしばりによるトラブル
・歯へのダメージ
強い力によって歯にヒビが入る、欠ける、割れるなど、歯が壊れてしまいます。歯にヒビが入るとそこから虫歯菌が入り込んで虫歯の原因になります。歯が欠けてしまうと冷たいものでしみる知覚過敏の症状が起こります。歯が割れてしまうと、割れ方にもよりますが歯の神経を抜くことになったり、最悪の場合は抜歯をする他なくなってしまうケースもあります。
・歯周組織へのダメージ
強い力が歯から歯茎へ伝わることで歯茎が下がる、腫れる、歯を支える顎の骨が溶けるなど、歯を支えている歯周組織に影響が出ます。歯肉炎や歯周炎といった歯茎の病気が起こりやすくなったり、歯を少し咬み合わせただけで痛みが走る「咬合性外傷」が引き起こされたり、歯の周りの骨がなくなることで歯が傾いたり、ぐらぐらと揺れ始めてしまうこともあります。
・噛み合わせや歯並びが悪くなる
歯のすり減りや歯の傾きが生じることでお口全体の噛み合わせのバランスが崩れ、上下の歯の噛み合わせが悪くなります。
・顎関節へのダメージ
歯並びが悪化して噛み合わせが悪くなると、食事を噛む効率が低下します。それでも物を噛み砕くために顎により強い力が働き、顎関節へのダメージへとつながります。顎関節に負担がかかりすぎると、口が開かない、音が鳴る、顎が痛いといった「顎関節症」が引き起こされます。
・悪循環に陥る
噛み合わせのバランスが崩れた状態で食事をしていると、歯への負担が不均一になるため歯や歯茎のダメージに繋がります。そのせいでさらに噛み合わせや歯並びが悪くなり、それに対応するために顎関節へのダメージが増え、再び歯へのダメージが…と、お口の中がどんどん悪化していく悪循環に陥ってしまいます。
歯ぎしり・食いしばり対策
・ナイトガード
歯に装着するマウスピースを使用することで、歯ぎしり・食いしばりによるダメージを防ぎます。しかしこちらは対処療法のため、歯ぎしり・食いしばりを根本的に解決することができません。
・ボトックス注射
筋肉の働きを抑える作用がある注射です。咬む時に使う「咬筋」と呼ばれる筋肉をゆるめ、歯ぎしりや強い食いしばりを緩和します。効果は数か月間持続するため、年に数回、定期的に注射を受けることが望ましいです。
・矯正治療
先ほどご紹介した「悪循環」を形作るひとつである歯並びと噛み合わせのバランスを整えます。正しいかみ合わせを作ることで無意識下での過剰な歯ぎしり・食いしばりが緩和します。機能性を取り戻し、見た目もキレイに整えることができます。
歯ぎしり・食いしばりはお口の中のあらゆるバランスを壊してしまうので、早期の対策がとても大切です。一度ダメージを受けてしまった歯・歯茎・顎の治療は困難であることが多いので、もしかしてと感じたらお早めにご相談ください。患者さまそれぞれに合った治療法をご提案いたします!
加藤歯科医院では、対策として挙げたナイトガード、ボトックス、インビザラインのすべてを取り扱っています。それぞれの治療についてはこちらのブログで順番に詳しくご紹介していきます。もちろんご興味のある方はスタッフに直接お尋ねくださいね!
次回は、対策として挙げたうちのひとつ、ナイトガードについて詳しくご紹介したいと思います。